【中学生への性教育】助産師が伝えるいのちの大切さと思春期セミナーの取り組み

こんにちは!愛知県岡崎市にあります出張専門産後ケア【江口助産院】助産師の小野温子です♪

先日、毎年恒例となっている中学校での「思春期セミナー」に行ってきました。
思春期セミナーとは、いわゆる性教育の授業です。
でも、私がこの授業を通して伝えたいのは、妊娠や出産、避妊についての知識だけではありません。

一番伝えたいのは「いのちの大切さ」。

自分のことを大切にすること。
そして、相手のことも大切にすること。

自分の身体や心と向き合いながら、これからの人生を大切に生きてほしい。

そんな願いを込めて、毎年このセミナーに参加しています。

思春期の性教育で大切にしていること

中学生は、身体も心も大きく成長していく時期です。

自分の身体の変化に戸惑ったり、友達や異性との関係に悩んだりすることもあるでしょう。
だからこそ、思春期のうちに正しい知識を身につけることは、とても大切だと思っています。

今回のセミナーでも、次のような内容についてお話ししました。

・性に対する考え方や感じ方の個人差
・妊娠が成立する仕組み
・避妊についての正しい知識
・性感染症とその予防
・妊娠・出産について
・自分と相手の身体や気持ちを尊重すること

性について学ぶことは、決して恥ずかしいことではありません。

自分の身体を知り、自分で考え、選択できるようになるために必要な学びです。
そして、性に関することは、相手の気持ちや同意を大切にすることにもつながっています。

「自分も大切。相手も大切。」

このことを、思春期の子どもたちに伝えていきたいと思っています。

自分の身体を知ることから始める思春期の授業

今回、私は男女別の体験授業で、女子生徒を担当しました。
まずお話ししたのは、自分の身体について知ることの大切さです。

生理周期を知り、自分の身体の変化に気づく

女の子たちには、まず自分の生理周期を把握することをおすすめしています。

生理が始まった日を手帳やカレンダーに記録する

それだけでも、自分の身体を知る第一歩になります。

思春期はまだ生理周期が安定しないこともありますが、記録しておくことで、自分の身体の変化に気づきやすくなります。
また、妊娠週数の数え方や、基礎体温とは何か、どのように測定するのかについてもお話ししました。

今すぐ必要な知識ではないかもしれません。

でも、将来、自分の身体や妊娠について考えるときに、役立つことがあると思っています。

成長期だからこそ、食事を大切にしてほしい

もうひとつ、特に伝えたかったのが食事の大切さです。

思春期は、骨や身体が大きく成長する大切な時期。

骨量は成長期から若い成人期にかけて増え、その後の骨の健康にも影響します。
だからこそ、無理なダイエットや極端な食事制限をしてほしくありません。

見た目や体重だけを気にするのではなく、自分の身体をつくるために必要な栄養をしっかり摂ってほしい。

今の身体を大切にすることは、未来の自分を大切にすることにもつながります。

妊婦さんと子育て中のママが語る「いのちの大切さ」

今回のセミナーで特に大切にしている時間があります。
それは、実際に妊娠している方や、子育て中のママに来ていただき、今の気持ちを直接お話ししてもらう時間です。

教科書に書かれている知識だけでは伝わらないことがあります。

実際にいのちを育み、子どもを育てている方の言葉には、特別な重みがあります。

★妊婦さんが語ってくれた「新しいいのちへの想い」

今回参加してくださった妊婦さんは、こんな気持ちをお話ししてくださいました。

「今までは自分のことを中心に考えていたけれど、妊娠して、自分のいのち以上に大切に守りたい存在ができました」

そして、「無事に、元気に生まれてきてくれたら、それだけで十分です」という想いも伝えてくださいました。

新しいいのちを授かった喜び。
そのいのちを守っていく責任。

妊娠を経験することで生まれた気持ちを、まっすぐな言葉で語ってくださいました。

★3回の流産を経験したママが伝えてくれたこと

子育て中のママからは、とても心に残るお話がありました。

そのママは、これまでに3回の流産を経験されています。
そして今、目の前にいるわが子について、こんな想いを語ってくださいました。

「この子が今、ここにいてくれるまでには、いくつもの出来事がありました」
「子育ては大変なこともあるけれど、守りたい存在がいることが幸せです」
「どんなに大変な日でも、子どもの寝顔を見ると、愛おしい気持ちでいっぱいになります」

妊娠や出産までの道のりは、一人ひとり違います。

喜びだけでなく、不安や悲しみを経験することもあります。
そんな中で、今あるいのちを大切に思う気持ち。

その言葉を、中学生のみなさんにも聞いてもらえたことは、とても貴重な時間だったと思います。

「おそらのうえで」の朗読に込めた想い

そして最後に、私は『おそらのうえで』という、胎内記憶をテーマにした絵本を朗読しました。
この絵本には、生まれてくるときに、神様から二つの光る球をもらうというお話が登場します。

ひとつは、ママを幸せにするためのもの。
もうひとつは、自分自身の人生を楽しむためのもの。

私は、このお話がとても好きです。

もちろん、胎内記憶は科学的に確認された事実として伝えるものではありません。
けれど、この物語には、子どもたちに伝えたい大切なメッセージが込められていると感じています。

それは、「あなた自身の人生を楽しんでいいんだよ」ということです。

子どもは、自分らしく生きているだけで親を幸せにしている

私は、子どもたちにこんなことを伝えたいと思っています。

「子どもは3歳までに、親孝行を終えている」

これは私が大切にしている考え方のひとつです。

赤ちゃんが生まれてきてくれたこと。
初めて笑ってくれたこと。
小さな手で指を握ってくれたこと。
初めて歩いたこと。

そんな一つひとつが、親にとってはかけがえのない喜びになります。

だから、子どもは親を幸せにするために、何か特別なことをしなくてもいい。
親の期待に応えるためだけに、生きなくてもいい。

自分の人生を、自分らしく楽しんでほしい。
自分自身を大切にできる人になってほしい。

そんな想いを込めて、お話ししました。

性教育は「自分と相手のいのちを大切にする教育」

性教育というと、妊娠や避妊、性感染症などの知識を学ぶ授業というイメージがあるかもしれません。

もちろん、正しい知識を身につけることは、とても大切です。
でも、私が伝えたいのは、それだけではありません。

自分の身体を大切にすること。
自分の気持ちを大切にすること。
相手の身体や気持ちも尊重すること。
そして、
自分の人生を自分で選び、幸せに生きていくこと。

それらすべてが、性教育につながっていると思っています。
将来、妊娠や出産を望む人もいるでしょう。
違う人生を選ぶ人もいるでしょう。

どんな道を選んだとしても、自分と相手を大切にしながら、幸せな人生を歩んでほしい。
そして、いつか妊娠や出産を迎えるときには、正しい知識を持ち、安心してその時間を迎えてもらえたら嬉しいです。

今日の学びが、未来につながりますように

今回の思春期セミナーでも、妊婦さんや子育て中のママの言葉を通して、たくさんの大切な想いに触れることができました。

中学生のみなさんが、今日聞いたことをすべて覚えている必要はありません。

でも、いつか自分の身体や心に悩んだとき。
誰かとの関係に迷ったとき。
将来の人生について考えるとき。

今日の話を、ふと思い出してくれたら嬉しいです。

あなたは大切な存在であること。
そして、あなたの周りにいる人も、大切な存在であること。

今日の時間が、これからの人生につながる時間でありますように。
思春期の中学生のみなさんの心に、小さな光が残りますように。

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